趣味のみぞ語るセカイ

趣味であるお酒や読書、アニメ等に関して思ったことを綴っていくブログです。

小説

【企画】今月のタダ本(2021年3月・小説の部)

なんかすごい偏った6冊。 今月はとんでもなく忙しくてタダ本の注文をするのがとんでもなく遅くなってしまった。とはいえ、今月も無事にタダ本の注文を済ませられた次第である。タダ本の紹介は以下の通り。 chitashindoh.hatenablog.com 今月のラインナップ…

【企画】今月のタダ本(2021年2月・小説の部)

最近森博嗣づくめ。 今月もタダ本にてがっちりと小説を6冊ピックアップ。「タダ本」のサービス内容は以下の記事から。 chitashindoh.hatenablog.com 今回のラインナップは以下の通り。 1.『黒猫の三角』(森博嗣) 2.『人形式モナリザ』(森博嗣) 3.…

【レビュー】諜報指揮官ヘミングウェイ(ダン・シモンズ)

知る人ぞ知るヘミングウェイの作家以外の顔。 今回取り上げるのはダン・シモンズのサスペンス小説『諜報指揮官ヘミングウェイ』である。 舞台は第二次世界大戦中のキューバ。SIS特別捜査官のルーカスはアメリカの大作家、ヘミングウェイの監視を命じられ、彼…

【レビュー】世界から猫が消えたなら(松岡圭祐)

果たして彼の前に本当に悪魔が現れていたのか。 今回取り上げるのは川村元気氏の小説『世界から猫が消えたなら』。佐藤健氏が主演で映画化もされた作品である。 文体が非常にライトであり、読みやすい作品である。また、心に響く言葉も多く、何度も読み返す…

【レビュー】ジェームズ・ボンドは来ない(松岡圭祐)

007シリーズに興味がなくても楽しく読める。 今回取り上げるのは松岡圭祐氏の『ジェームズ・ボンドは来ない』である。「007」シリーズの映画のロケ地誘致活動をした直島を描いた作品であり、「この物語は実話である」という前書きから始まるように、事実をも…

【レビュー】イルミネーション・キス(橋本紡)

さまざまなキスのカタチ。 今回取り上げるのは橋本紡氏の短編小説集、『イルミネーション・キス』である。「キス」をテーマに、さまざまなシチュエーション、関係性でのキスが描かれた作品である。 個人的には最初に収録されている「フレンズ・キス」が特に…

【レビュー】架空の球を追う(森絵都)

日常のちょっとした違和感や特別なことを切り取ったような、そんな感じ。 今回取り上げるのは森絵都氏の短編集、『架空の球を追う』である。 森絵都氏の作品は『カラフル』や『風に舞いあがるビニールシート』などを読んで好みの作家である。森絵都氏の読み…

【レビュー】判決はCMのあとで(青柳碧人)

現代版「十二人の怒れる男」なのか・・・? 今回取り上げるのは青柳碧人氏の小説『判決はCMのあとで』である。裁判がTVショーとなった世界というぶっ飛んだ設定ではあるのだが、そのわりにはしっかりとした法廷ミステリとなっているのが本作の魅力の一つであ…

【レビュー】S&Mシリーズ 1~5(森博嗣)

今更この作品の良さに気付くとは。 今回取り上げるのは森博嗣の言わずと知れた名作シリーズ「S&Mシリーズ」である。今回はその中の1~5巻を取り上げる。 それぞれのタイトルは以下の通り。 1.『すべてがFになる』 2.『冷たい密室と博士たち』 3.『…

【企画】今月のタダ本(2020年12月・小説の部)

今月も充実の六冊。 さて、今月も毎度おなじみネットオフでタダ本サービスを堪能。今月も充実の小説6冊を紹介する。ネットオフのサブスクサービス「タダ本」の紹介は以下の通り。 chitashindoh.hatenablog.com 今月のラインナップは以下の通り。 1.『幻惑…

【レビュー】涼宮ハルヒの直観(谷川流)

涼宮ハルヒが帰ってきた。 今回取り上げるのは言わずと知れた名作ライトノベルの最新作、「涼宮ハルヒの直観」。涼宮ハルヒシリーズ9年ぶりの新作である。 今作に関しては書き下ろし一編を含んだ全三編の短編集である。全体的にミステリテイストの強い作品…

【レビュー】死神と桜ドライブ(有間カオル)

遺体ブローカーのお話。 今回取り上げるのは有間カオル氏の小説『死神と桜ドライブ』である。 話としては主人公のOL、美咲が恋人に騙されて自ら命を落とすことを選択するところから始まる。交通事故で命を落としたはずの美咲だったが、なぜか死んでおらず、…

【レビュー】俺の妹がこんなに可愛いわけがない15 黒猫if 上(伏見つかさ)

あやせよりは黒猫派(本命は地味子麻奈実)。 今回取り上げるのは『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の15巻にして、黒猫ルートの上巻である。 以前取り上げたあやせルートはゲームシナリオのリライトであり、今回もそうであることを予想していたのだが…

【レビュー】ショート・トリップ(森絵都)

旅をモチーフにした珠玉のショートショートたち。 今回取り上げるのは森絵都氏のショートショート集、『ショート・トリップ』である。 タイトルに「トリップ」とついているように、全てのショートショートが「旅」をモチーフにしている。加えて、全てのショ…

【レビュー】ショートショート・マルシェ(田丸雅智)

現代ショート・ショートの最前線。 今回取り上げるのは田丸雅智氏のショートショート集、『ショートショート・マルシェ』。現代のショートショートの名手と言えば彼をおいて他にはない、正に現代ショートショートの担い手である。 今作には18本のショート…

【レビュー】羊と鋼の森(宮下奈都)

詩的な描写の数々。 今回取り合上げるのは宮下奈都の小説『羊と鋼の森』。第13回本屋大賞を受賞した有名作である。 内容としては、高校生の時に偶然ピアノの調律に魅せられた外村が調律師として成長していく過程を描いた作品である。ピアノの調律の様子は…

【レビュー】去年の冬、きみと別れ(中村文則)

私が木原坂の立場でこれを読んだら気が狂ってるだろうな。 今回取り上げるのは「タダ本」のコーナーで何か月か前に紹介した中村文則氏の『去年の冬、きみと別れ』である。個人的には安孫子武丸氏の『殺戮にいたる病』以来にやられたとなるミステリ作品であっ…

【企画】今月のタダ本(2020年10月・小説の部)

読書の秋。 先月は漫画で15冊を費やしてしまったため、久しぶりに小説を購入。ネットオフのサブスクサービス「タダ本」の詳細は以下のページから。 chitashindoh.hatenablog.com 今月のラインナップは以下の通り。 1.『くりかえす桜の下で君と』(周防ツ…

【レビュー】四畳半タイムマシンブルース(森見登美彦)

やっぱり好きだなあ、明石さん。 今回取り上げるのは森見登美彦氏の『四畳半タイムマシンブルース』、久々のクサレ大学生ものであり、四畳半シリーズの作品である。原案は上田誠氏の演劇「サマータイムマシンブルース」であり、ストーリーはまるまるそれであ…

日本のドラマを見直した話

日本のドラマも捨てたもんじゃないね。 「半沢直樹」シリーズのドラマを知ったのは現在放映中のシーズンが始まる直前、Gyaoで再放送がやっており、それで一気見をしたことからである。もともと気になっていたドラマではあったのだが、最近集中力が全然持たず…

【企画】今月のタダ本(2020年8月・一般小説の部)

最近小説多め。 さて、今月のタダ本も小説に力を入れたラインナップとなりました。ネットオフの「タダ本」の詳細に関しては以下の記事から。 chitashindoh.hatenablog.com 今回のラインナップは以下の通り。 1.ホーンテッド・キャンパス 幽霊たちとチョコ…

【レビュー】俺の妹がこんなに可愛いわけがない14 あやせif 下(伏見つかさ)

あやせねぇ。 今回取り上げるのは前巻の引き続きである『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の14巻、あやせルートの下巻である。 前巻で京介とあやせが付き合うことになり、今巻は二人のデートとその事実をカミングアウトするということに重点がおかれて…

【レビュー】万能鑑定士Qの事件簿0(松岡圭祐)

莉子がまだ「万能鑑定士」を名乗る前の話。 今回取り上げるのは『万能鑑定士Qの事件簿0』である。『万能鑑定士Qの最終巻』以来4年ぶりのQシリーズ最新刊であり、莉子がまだ自身を万能鑑定士Qと名乗ることを躊躇していた頃の話である。 時系列としては…

【レビュー】ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ~扉子と空白の時~(三上延)

ビブリアが久しぶりに帰ってきた。 今回取り上げるのは約二年ぶりの新作となる『ビブリア古書堂の事件手帖』の「扉子編」第2巻である。 帯にもあるように、今回のテーマは「横溝正史」。金田一耕助や由利麟太郎シリーズでも知られる推理作家である。お恥ず…

【企画】今月のタダ本(2020年7月・一般小説の部)

今月のテーマは「重厚」。 さて、今月も「タダ本」のコーナーがやってまいりました。今回は「なぜか手を出していなかった重厚な名作」をテーマに9冊をセレクト。いつものように、ネットオフの「タダ本」の詳細は以下の記事から。 chitashindoh.hatenablog.c…

【レビュー】朗読者(ベルンハルト・シュリンク)

ミステリよりも純文学。 今回取り上げるのはベルンハルト・シュリンクの『朗読者』である。2月の「今月のタダ本」で取り上げた今作であるが、四カ月温めてようやくこの度手に取った。 話としては、主人公の15歳の青年、ミヒャエルが学校の帰り道に見知ら…

【企画】今月のタダ本(2020年6月・一般小説の部)

ついに戻ってきたぜ「タダ本」が! 実に4か月ぶりの「タダ本」企画である。タダ本に関しての情報はこちらから。 chitashindoh.hatenablog.com 冊数が50冊から15冊と大幅に減少したことにより、紹介の手間は大分省けるようになったが、個人的にはやはり…

【レビュー】ゲーマーズ! DLC3(葵せきな)

勘違いラブコメの代表作もこれでお開き。 本日取り上げるのはアニメ化もされた葵せきな氏のシリーズ最終作『ゲーマーズ! DLC3』である。とはいえ、本編自体は12巻で完結しているため、DLCはあくまでもサブストーリー(おまけ)という扱いである。 前半部…

【レビュー】ココロ・ファインダ(相沢沙呼)

写真部員の周りで起こった、小さなミステリ。 今回取り上げるのは相沢沙呼氏の『ココロ・ファインダ』。 写真部を舞台に、そこに所属する写真部員の周りに起こるミステリを描いた作品である。 面白いのは、この作品がれっきとしたミステリ作品なのにも関わら…

【レビュー】ヒトラーの試写室(松岡圭祐)

戦時中の特撮技術をピックアップした力作。 今回取り上げるのは松岡圭祐氏の『ヒトラーの試写室』である。第二次世界大戦を目前に控えた日本とドイツが戦意高揚のために映画を用いるという状況下で、その当時の特撮技術に焦点を当てた作品である。 登場人物…