【レビュー】四畳半タイムマシンブルース(森見登美彦)
やっぱり好きだなあ、明石さん。
今回取り上げるのは森見登美彦氏の『四畳半タイムマシンブルース』、久々のクサレ大学生ものであり、四畳半シリーズの作品である。原案は上田誠氏の演劇「サマータイムマシンブルース」であり、ストーリーはまるまるそれであるのだが、それの登場人物が四畳半シリーズの面々になっているという、やや特殊な作品である。
ストーリーとしては下鴨幽水荘に唯一あるクーラーのリモコンがトラブルメーカー小津によって水没してオジャンとなったところに、タイムマシンに乗って未来から学生が来て、そのタイムマシンを用いて今日と昨日(そして99年前)に時間移動するという話である。故障したリモコンを再び手に入れるためにタイムマシンなどという大仰なものを使うなと言いたいところなのだが、そのばかばかしさがこの作品の面白さでもある。非常によくできたストーリーである。
この作品一番のポイントは何といっても最後の一行である。森見氏は本当にこの最後の一行の使い方がうまい。この一行があることによってハッピーエンドが形作られ、そして「私」このやろうとなるのである。
そしてもう一つ、やはり明石さんはかわいい。
最後の一行におぉっとなり、明石さんの可愛さを確認したいという人は、ぜひご確認あれ。
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