趣味のみぞ語るセカイ

趣味であるお酒や読書、アニメ等に関して思ったことを綴っていくブログです。

【レビュー】dawn(LiSA)

 珍しく1形態での販売。

 

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 今回取り上げるのはLiSAの最新シングルにしてアニメ「バック・アロウ」のOPでもある「dawn」である。

 

 「バック・アロウ」の方はまだ見ておらず、録画が溜まっている状態である。それにしたがって「バック・アロウ」の空気感が分からず、お恥ずかしながらLiSAの「dawn」がアニメの空気感に合っているのか分からない状態でこのブログを書こうと考えている。

 

【収録曲】

1.dawn(アニメ「バック・アロウ」OPテーマ)

2.BRAND NEW YOU

 

1.dawn(アニメ「バック・アロウ」OPテーマ)

 やっぱりLiSAはロックだなと思いつつも、そこまでハイテンポではなく、独特なスピード感に感じる。コールやクラップなどを入れていくとライブで化けるような気がする一曲である。

 

2.BRAND NEW YOU

 これも形容しがたい1曲なのかなと思う。ジャンルはロックなのか・・・?LiSAっぽいんだけど、この曲調って他のグループだとあまり聞かない。まあ、アニソンばかり聞いているからだとは思うのだが。繰り返し聞いていくと中毒性が出てくるような噛みしめると味が出る一曲だと思う。

 

 今回のシングルは珍しく1形態での販売であった。まあ、アルバムも出たばかりだし仕方ないとは思うのだが、できればいつものように複数形態でバージョン毎に収録曲を変えてほしかったとも思う。「紅蓮華」や「炎」でLiSAを知った人からすると、この手の曲は受け入れられるのだろうか。少し心配ではある。

 

【レビュー】世界から猫が消えたなら(松岡圭祐)

 果たして彼の前に本当に悪魔が現れていたのか。

 

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 今回取り上げるのは川村元気氏の小説『世界から猫が消えたなら』。佐藤健氏が主演で映画化もされた作品である。

 

 文体が非常にライトであり、読みやすい作品である。また、心に響く言葉も多く、何度も読み返すほど味わいが深くなっていく作品であると思う。

 

 この作品を読んで気になったのは、作中に出てくる「アロハ」というアロハシャツを着た悪魔が、果たして本当に存在したのかということである。それはすなわち、主人公が本当にあと一週間の命だったのかということの疑問へも直結していく。「アロハ」は作中で主人公とうり二つの姿で登場し、また、「あなたのああしたかった、こうしたかったという小さな後悔に対して逆に生きた姿」ということも主張している。そして、作中では主人公はまだ死んでおらず、長い間不仲であった父に会いに行くところで話が終わっている。

 

 そこから考えられるのが、実は「アロハ」は主人公が作り出した空想の産物であり、この話は終末に向かう話ではなく、再生の話なのではないか、ということである。

 

 まあ、御託をいくら並べても私の妄想に過ぎない。皆さんも本作を一読して見て思い思いのワールドに浸ってみては?

 

【レビュー】ジェームズ・ボンドは来ない(松岡圭祐)

 007シリーズに興味がなくても楽しく読める。

 

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 今回取り上げるのは松岡圭祐氏の『ジェームズ・ボンドは来ない』である。「007」シリーズの映画のロケ地誘致活動をした直島を描いた作品であり、「この物語は実話である」という前書きから始まるように、事実をもとにして描かれた作品である。

 

 タイトルからも分かるように、直島のロケ地誘致活動は失敗に終わるのだが(というより、元から成功する目はかなり薄かったのだが)、それでも島はロケ地誘致活動に執心し、それに多くの「007」ファンが共感して熱を上げていたのは確かである。何より松岡氏の取材力と描写力によりすらすらと読み進められるし、作中には当時の新聞記事や写真などの資料が豊富に掲載されているため、当時の熱量を直に感じることができる。やはり史実や事実に基づいた作品を書かせたら松岡氏の右に出る者はいないだろう。

 

 「007」シリーズを全く知らなくても前述した資料がたくさんあり、小説も読みやすいので、ぜひ本作を読んで「007」シリーズや直島に関心を持ってくれれば幸いである。

 

【レビュー】イルミネーション・キス(橋本紡)

 さまざまなキスのカタチ。

 

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 今回取り上げるのは橋本紡氏の短編小説集、『イルミネーション・キス』である。「キス」をテーマに、さまざまなシチュエーション、関係性でのキスが描かれた作品である。

 

 個人的には最初に収録されている「フレンズ・キス」が特に好みであった。あの甘酸っぱさは橋本紡氏の十八番である。「秒速5センチメートル」で味わえるのと同種の甘酸っぱい感じは読んでいてこのうえない好みである。本当に、この年代の男女の恋愛を書かせたら右に出る者はいないと思う。

 

 他にも、本作ではさまざまなキスにまつわる話が描かれている。どれも本当に素敵な話である。みなさんもぜひ読んでほしい。そして、願わくは橋本紡氏がもう一度筆を執ることがありますように。

【企画】今月のタダ本(2021年1月・小説の部)

 ほとんどライトノベル

 

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 今月も小説を6冊お迎えした。6分の5がライトノベルという偏りぶりだが、ここのところヘビー(物理的に)な作品ばかり読んでいたのでたまにはよいだろう。ネットオフのサブスクサービス「タダ本」の紹介は以下のページから。

 

chitashindoh.hatenablog.com

 

 ラインナップは以下の通り。

1.ルビンの壺が割れた(宿野かほる

2.シニガミノバラッド。アンノウンスターズ。②(ハセガワケイスケ

3.シゴフミ4(雨宮諒

4.”文学少女”見習いの、卒業。(野村美月

5.”文学少女”見習いの、傷心。(野村美月

6.ミニスカ宇宙海賊8 紫紺の戦魔女(笹本祐一

 

1.ルビンの壺が割れた(宿野かほる

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 今回唯一の一般小説である。タイトルだけは知っていたが手に取る機会がこれまでになく、見逃してばかりいた。特製全面帯に「ネタバレ厳禁!!」とあるからしてわくわくする作品には違いないのであろう。今から読むのが楽しみな一作である。

 

2.シニガミノバラッド。アンノウンスターズ。②(ハセガワケイスケ

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しにがみのバラッド。』で有名なハセガワケイスケ氏の同シリーズスピンオフ作品の第2弾である。1巻と3巻は持っているのになぜだかこれだけ買い忘れていたため今回購入した次第である。ちなまなくても大丈夫だとは思うが、「アンノウンスターズ」シリーズはまだ読んでいない。

 

3.シゴフミ4(雨宮諒

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 雨宮諒氏の言わずと知れた名作シリーズ最終巻である。これもなぜか最終巻のみ買い忘れていたため、今回購入した次第。今になって最終巻だけ買い足しているのを考えれば、私がこのシリーズを読んでいるかどうかはお察しの通りである。

 

4.”文学少女”見習いの、卒業。(野村美月

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 「文学少女」シリーズのスピンオフとなる「見習い」シリーズの最終巻である。お恥ずかしながら「文学少女」シリーズはこれでほぼ全巻持っているのにも関わらず一巻も読んだことがないという状態になっている。間違いなく好きな作品だしアニメも円盤を全て持っているのだが、なぜか読む機会に恵まれない…今年こそは読もうともう何年も続けている状態なのである…

 

5.”文学少女”見習いの、傷心。(野村美月

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 これも「文学少女」シリーズスピンオフ「見習い」シリーズの1つであるが、これに関してはもはや持っている。ではなぜ購入したかというと、これが「DVD付き特装版」だったからである。私が所持しているのは通常版なので、これを機に特装版を購入した次第である。それにしても特装版でもタダ本で手に入れられてしまうとは、恐るべし。

 

6.ミニスカ宇宙海賊8 紫紺の戦魔女(笹本祐一

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 これに関しては今までとは異なりしっかりと読み進めている作品である。だが、100冊チャレンジをしているとどうしても2段組みの作品は読みにくい。もう少し制限がないところでゆっくりと読んでいきたい作品ではあるのだが、どこかで時間を見つけて読み進めようと思う。

 

 以上が今回購入した6冊である。今回で特装版もきちんと欠品なく買えることが分かったため、躊躇なく購入していこうと思う。

 

【企画】今月のタダ本(2021年1月・コミックの部)

 たまにはコミックから。

 

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 今月の「タダ本」は珍しくコミックからご案内。今月は9冊お迎え。「タダ本」の説明は以下のページから。

chitashindoh.hatenablog.com

 

 今月のラインナップは以下の通り。

1.はねバド!1~6(濱田浩輔

2.水曜日のシネマ1(野原多央)

3.ULTRAMAN8(清水栄一・下口智裕)

4.タカコさん1(新久千映

 

1.はねバド!1~6(濱田浩輔

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 2018年にアニメ化された作品の原作である。アニメがとてつもなく改変されていたと聞いて思わず原作を読みたくなった次第。アニメのダークな感じも嫌いではないのだが、果たして原作はどんな感じなのか楽しみな作品である。

 

2.水曜日のシネマ1(野原多央)

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 ネットオフのおススメをあさっていたらたまたま出会ったのがこの作品。全5巻と手に取りやすい作品だし、年を取ってからこういう作品が好みになってきた。毎週水曜日にレンタルビデオ屋で行われる映画鑑賞会。そこで揺れ動く主人公とビデオ店の店長。2人の行く先が気になる作品である。

 

3.ULTRAMAN8(清水栄一・下口智裕)

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 BOOKOFFのウルトラセールで1~7巻を一気に購入したのでその続きを購入。よく考えれば作者の前作である『鉄のラインバレル』も好きだしウルトラマンも好きなのにこれを買っていなかったのは完全にミスである。早く追いつきたいものであるがなかなか追いつかないんだろうな…

 

4.タカコさん1(新久千映

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 これもBOOKOFFのウルトラセールで2巻だけを買ったので1巻を追いかけるように購入。最近もうストーリーものを追いかけるのが少しずつしんどくなっているのでこういう日常ほのぼの系を読むのが好きになってきている。『ワカコ酒』がなかなか手に入らなくなってきているので同じ新久氏の作品を購入してみた。多分面白いと思う。

 

 さて、今月も新たに9冊のコミックを迎えることができた。だが、依然としてウルトラセールのコミックの整理が終わっておらず、どんどん積み本が溜まっていってしまっている次第である。そろそろ、トランクルームの契約を本格的に検討しなければならない。

【レビュー】架空の球を追う(森絵都)

 日常のちょっとした違和感や特別なことを切り取ったような、そんな感じ。

 

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 今回取り上げるのは森絵都氏の短編集、『架空の球を追う』である。

 

 森絵都氏の作品は『カラフル』や『風に舞いあがるビニールシート』などを読んで好みの作家である。森絵都氏の読みやすい記述、そして手軽さは一級品である。それでいて読後感の良さと心に残る一文をそこかしこに散りばめており、読み手からしてみれば名文の宝探しをしているような心境で物語の世界に没入できる。

 

 個人的には表題作の「架空の球を追う」、「二人姉妹」がとても好きな作品であった。皆さんもぜひ森絵都氏の小説から名文という宝探しをしてほしいと思う。