趣味のみぞ語るセカイ

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【企画】家にあるアニメ作品を全部見直してみる32 レビュー「蛍火の杜へ」

夏目友人帳』シリーズを作り上げたスタッフが製作を手掛けた名作中編。

 

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 今回取り上げるのは緑川ゆき氏原作の「蛍火の杜へ」。泣ける妖怪アニメとして定評のある「夏目友人帳」のスタッフが作り上げた中編映画である。

 

 内容はというと、夏休みになると祖父の家に遊びに行くのが習慣となっていた竹川蛍が6歳の夏、妖怪の住むと言われている森で迷子になったところをギンと呼ばれる少年に助けられ、森の出口へと連れて行ってもらうところから始まる。それ以降、毎年夏には毎日のようにその森へ足を運びギンに会いに行くのだが、ギンは人に触れると消えてしまうことから両者の仲は深まるものの決して触れ合うことはできないもどかしい関係性になっていく、というものである。

 

 この作品の見どころはやはりお互いに惹かれているのに触れ合うことができないという点だろう。触れることができないだけに想いをより募らせていく2人の関係性はやはり見ていてもどかしいものがあり、だからこそラストシーンにはグッとくるものがある。安定の緑川クオリティとでもいおうか。

 

 蛍とギンの、人と人でないものの交流。その行く末を、見届けてみてほしい。