趣味のみぞ語るセカイ

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【レビュー】ランウェイで笑って 下巻

もうちょっと評価されてもいい良作。

 

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 今回取り上げるのは猪ノ谷言葉氏原作のアニメ「ランウェイで笑って」の下巻である。上巻に引き続いて下巻も購入した次第。だって原作の大ファンだもの。それにしても最近のアニメ円盤は上下巻の販売形態が非常に増えたように感じる。円盤派の人間からはそれがかなり嬉しいものである。

 

 下巻のメインはなんといっても「芸華祭」。原作を通してみても作品のハイライトに間違いなく入ってくる最高のストーリー展開である。育人、千雪がさまざまな障害にぶつかりながらも芸華祭本番を迎え、そこで輝く姿をアニメーションで見ることができ、感動もひとしおである。

 

 下巻の見どころとしては、育人と藤戸社長のやりとり、育人のランウェイ、そして何よりも心と千雪のランウェイであろう。個人的には育人と藤戸社長のやりとりが一番心にくる。あ、これを書いて思い出したが、育人と母の手術後のやりとりもよかったなぁ。

 

 ただやはり少し残念な点もこのアニメには残っている。まずは尺の問題。原作がアニメに対して非常に中途半端な長さで本作のハイライトである芸華祭まで書き切ってしまったため、本来であれば1,5クールくらいがベストな長さであったところを1クールにつめなければならない関係上、かなりカットが入ってしまったことが残念である。

 そしてランウェイの描き方に関しても惜しいなと思うところがある。せっかくランウェイが見せ場のアニメなのにも関わらず、服の柄が服の揺れに沿って動かないという非現実的な描写になってしまっているのである。アニメの一番の見せ所で、ここは手を抜かないでほしかったというのが本心である。

 

 ともあれ、この作品が名作であることは変わらず、アニメも同様に良作であることは間違いない。是非まだ見ていない人はこのアニメを見てほしいし、それ以上にこれを見て原作をぜひとも見てほしいと強く思う。