趣味のみぞ語るセカイ

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【企画】家にあるアニメ作品を全部見直してみる34 レビュー「劇場版魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」

 これはほむらの物語。

 

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 今回取り上げるのは前回に引き続き、「魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」。

 TV版から2年の時を経て公開された待望の劇場新作アニメであり、興行収入20億円という深夜アニメでは異例の興行収入をたたき出した名作である。

 

 物語の主人公はTV版の鹿目まどかとは異なり、暁美ほむらが主人公となっている(個人的にはそう思っている)。

 今作では魔法少女が対峙するのは人の悪夢が具現化した怪物、「ナイトメア」であり、序盤はそのナイトメア退治が中心に描かれる。しかし中盤以降、自身の記憶が改竄されており、今の見滝原が「魔女」によって構築された結界の中であることにほむらが気付くと、事態は急変していく。

 

 今作でピックアップされているのは「愛」である。自らが悪魔になりつつもまどかを「円環の理」から外すことでまどかを普通の「人間」として元の生活が送れるようにするという選択をしたほむらは、それがこの世の道理に背くことであったとしても、責められることではないだろう。愛する人を守るために悪になるという選択肢をとるということは誰にでも起こりうる。だからこそこの作品はこれだけの評価を受けたのだろう。

 

 私個人としてはほむらに対して救いがあることを祈るばかりであるが、ほむらにとっては自分よりもまどかが救われる道を選んだのだから、私の祈りは蛇足なのだろう。

 

 皆さんもほむらが選んだ選択肢を見守り、尊重してほしいと思う。