趣味のみぞ語るセカイ

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【企画】家にあるアニメ作品を全部見直してみる17 レビュー「花咲くいろは HOME SWEET HOME」

 これもそれぞれの「オハナ」の話。

 

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 最近家族がテーマになっているアニメをよく見る機会がある気がする。おそらくいくつも見ている中で今自分が気になっている「家族」というものが勝手に印象深くなっているのだと思うが、それにしても独り身だとやはり家族ものに羨望のまなざしを覚える(といいつつ、アニメで描かれる大体の家族は理想的ではないのだが)。

 

 本作では四十万家、松前家、押水家の3つの家庭が中心的に描かれる。それぞれの家庭で親には親の苦しみ、子には子の苦しみがそれぞれあり、そしてお互いにそれを推し量ることがなかなか難しい。押水家は比較的良い家庭だといえなくもないが、四十万家と松前家は正直・・・ただ、母親に不信感を抱いていた緒花にとっては、業務日誌を通して当然ではあるが母が最初から「母」ではなく、子どもの時代もあったこと、さまざまな経験を経て次第に母らしくなっていくこと(それが母親像として正解かどうかはおいといて)を知るきっかけになったのはとても良かったとは思う。親の気持ちは実際に親になってからしか分からないが、分かろうと努力することは子どもでもできる。この業務日誌は、緒花にそのきっかけを与えることになったのである。

 

 もう1点、本作で明かされることになるのが「緒花」の名前の由来である。ハワイ語の「家族」がその由来となっており、それが終盤で描かれることで改めてこの作品が「家族」にフォーカスを当てている作品であることが示されている。

 

 大切な「家族」のことを、この作品を通して今一度想ってみてはいかがだろうか。